私の場合はAやBのように早くから責任ある仕事を任せてもらわなかったので、ちょっと外から見てる感じが多かった。女性だからっていう引け目や劣等感みたいなものも持っていて。

それでも理解ある上司だったので、「これやってみたらどうだろう」っていろいろやらせてくれて、比較的保護されて育ちました。だから、自分でできるようになったなあと思ったのは結構経ってからで…、3、4年経ってからかな。

当時得意先だったとある雑誌の編集部に女性の働き方のお手本になるような方が2人くらいいたの。今みたいにメールで校正を送る時代ではなかったので、何ページかできたら届けてみたいなことをしながら全体を進めていたんだけど、約束の時間を守れなかったり連絡を怠ったりすると叱ってくれて。

本気で心配してくれるお客様だったからこそ成長させてくれたということもあって、入社してからの最初のステップで印象深いのは、そことのお取引だったなぁと思います。もし自分が指導できる立場になったら、同じように温かく見守ってあげたいなという気持ちは持っています。

４人くらいいたかな？　そういえば私、入社前に「総務に入らないか」って打診されてて。ちょうど当時総務に空きがでるからどうかって言われたんだけど、１回営業やるって決めたからには断ろうと思ったんだ。でも、「営業だから何億何千万という売り上げを背負うことになるんだぞ。それでもやるか？」と言われた（笑）。

へぇ～。

でも、逆に決意を固くしたというか、「営業やらせてください」と言った。そう言った手前頑張らせてもらってるみたいな感じだね。女性の先輩はいっぱいいたんだけど、みんな結婚して辞めちゃったな。

結婚や出産のために辞めるのはもう古い考え方になってきてると思う。自分のキャリアを形成するためには、そこで途切れさせるのは本当にもったいない話だし、制度が整っているのなら堂々と利用するべき。

制度を利用することに引け目を感じる人も少なからずいて、どうしても周りに迷惑をかけることもあるんだけど、自信をもってやればいいと思う。うちの会社は社風として「優しい」ってのがあって尊重してくれるし。ちょうど産休から復帰したときの上司がここにいますけど（笑）。（Bを見ながら）

（笑）

子どもが熱を出して早退したとか、それを責めるような雰囲気ではないので、そういう点ではうちの会社は働きやすいと思います。ちゃんと見守ってくれる上司がいる。

営業に限らず制作や製造現場もだけど、子育てしながらでも働ける女性を大事にして、増やしていかないといけないね。結局そういう人たちはしっかりしてて、会社にとってプラスになる人たちだから。